2013年6月26日水曜日

水臭いぞ!


昔、一度だけですが京都は祇園「一力」へ連れて行かれた事があります。
まぁ、ハルコはかような所は出入りするには分相応ではないのですが、成り行き上、一力のお座敷の客になってしまったのです。
そこに、舞妓さんやら芸妓さんが来て、生まれて初めて「洗杯」というのをしたんですね。
いや、これは本当に憧れの世界どすね!
どちらが先かは忘れましたが、盃を飲み干したら、卓の真ん中にある盃洗(水の入った大きめの器)に盃を潜らせて洗い、水を切り「ご返杯」と盃を交わしたんです。このハルコが!

人と人との関係で、よく「水臭い」という表現を使いますね。
ご存知のように、食べ物や飲み物の水分が多く、「味気ない」「まずい」ことを「水臭い」と言うことから、人に対しても比喩的に用いられ、愛情の薄いこと、親しい間柄なのによそよそしいことを「水臭い」と言うようになったらしいのですが、この語源の一つにこの「洗杯」があるそうです。

盃洗で杯を洗ってから相手に差し出し出すのが礼儀なのですが、盃洗で洗った杯で酒を飲むと、酒に微妙に水の味が残り「水臭い酒」になります。
このことから他人行儀なことを「水くさい」と言うようになったと言い、遠慮のない間柄だと、盃洗の水を通さずに杯が行ったり来たりするようになり、この様子が「水入らず」になるというわけですね。

食事中に、違うお酒などを皆で少しづつ味見する事がありますが、ハルコはアルコール消毒しているとお許しを言いながら回し飲みします。
食卓の親和性は、それぞれの民族で随分違います。
この世界は調べていくと面白いですね。

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