2012年10月11日木曜日

餓死


ハルコブログにしては、強烈なタイトルです。
昨日が「プチ断食」で、今日が餓死。何だか連続してますね。

多分皆さんも、記憶の片隅にあるかもしれません。
先月まで放送していたNHKの朝ドラ「梅ちゃん先生」の中でも、梅ちゃんのお父さんの下村教授が、終戦後の食糧難の時に配給だけで、ヤミ市場から調達した食料を食べないシーンがありました。
今日10月11日は、法のために主義を貫いて餓死した二人の命日なのです。

1945年の今日、旧制東京高校のドイツ語教授亀尾栄四郎は、教育者として「どんなに苦しくとも表裏があってはならない」という信念で、配給の食糧だけで6人家族を養っていましたが、亀尾教授は自分は食べずに子どもたちに食べさせて、力尽きて餓死してしまいました。
また、こちらの方が有名ですが、1947年の10月11日に、東京地方裁判所の判事山口良忠が栄養失調で餓死しています。
山口判事は食糧管理法違反で起訴された被告人を担当し、配給食糧以外に違法な“闇米”を食べないと生きていけない時代に、それを取り締まる立場にありました。
悩んだ結果、配給を子どもたちに与えて、妻と自分は汁だけの粥などすすって、食糧の援助も断り自己の信念を貫き餓死しました。享年34歳でした。
その他にも食管法を守り、餓死した方がおりました。

山口判事の場合は職業的に悩んだのでしょうが、オックスフォード大学のマイケル・サンデル教授なら「正義について」どう考えるのでしょうか。
飽食の時代に、自己の信念のために餓死した人のいたことを、記憶にとどめたいと思います。

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