2011年11月26日土曜日

ウィンナー・シュニッシェル…2

バレエが終わり、“プラフッタ”の新しい店「Piachuttas GASTHAUS zur OPER」に出かけました。本店のクラシックな店内に対して、非常にシンプルでモダンな感じです。
「ウィンナー・シュニッツェル(Winer Schnitzel)がメインなのでハルコは早速オーダー。付け合わせのポテトは別添えでレモンのみとまたシンプル。

今回の旅行で、幾つか「ウィンナー・シュニッツェル」の食べ比べをしてみた写真を掲載します。写真を見ると微妙な違いが判るかと思います。
プラフッタのショップカードの裏には、独語と英語で「ウィンナー・シュニッツェル」の作り方が写真で入っていて判りやすいですね(これも写真参照)。

さて、今回はこの「ウィンナー・シュニッツェル」の正体(そんな大げさなものではございませんが)を明かそうと考えてみたのです。
レシピ自体はシンプルです。仔牛の肉(あるいは豚)を薄切りにして、叩いて延ばし、塩コショウして小麦粉、溶き卵、パン粉を付けてラード(食用油)で揚げます。塩コショウで味つけされているので、レモンを絞っていただきます。

「ウィンナー・シュニッツェル」がいつ頃から食べられたかは不明です。
幾つか説があるようですが、俗説で面白いのは、1848年3月に当時オーストラリア帝国の領地だったミラノで暴動(3月革命)があり、それをラデツキー伯爵が軍率いて譚圧しました(ラデツキー伯爵ってあのラデツキー行進曲で有名ですが、この暴動鎮圧の功績を讃えて、ヨハン・シュトラウス1世が作曲したのです)。その時にハプスブルグの宮廷に、ミラノから「ミラノ風カツレツ(Cotoletta alla Milanese)を持ち込み、「ウィンナー・シュニッツェル」が誕生したというのですが、1831年に発行された料理書にはすでに、“仔牛の薄切り揚げ”という料理があるのです。それに、ミラノ風コトレットはチーズの肉挟みカツレツなので、「ウィンナー・シュニッツェル」とは別物と考えた方が良いようですね。

ウィーン・ハプスブルグの歴史を考えると、アラブ(ムーア人)やビザンチンのユダヤ料理がスペインを経由して、イタリアやウィーンに伝播した、というのが事実ではないでしょうか(まぁ、ハッキリしないのですが…)。
仔牛ばかりではなく、豚肉や鳥肉も材料に使われており、ウィーンを代表する料理だということに間違いありませんね。

「HACKESSCHER HOF」(ベルリン)


左/「LANDTMANN」(ウィーン)、右/ウィーンの空港にて(これは鶏肉です)


プラフッタのレシピ付きショップカード

今回ハルコはウィーンの他にベルリンでも「ウィンナー・シュニッツェル」をいただきましたが、オクサマ曰く、ハルコの読めるメニューはこれだけでしょうって!
まぁ、失礼な! 単に好きなだけですよ。

次回はトンカツソース持参で参ります。

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