2013年5月22日水曜日

普通に美味しい。って?


料理を食べ終わり(主に外食の話です)、皿を下げるホールの人(あるいは料理人)に「美味しかったです」などと、一言声をかけますよね。
まぁ、美味しい時か、よくなかった時ですが。
その時に、自分自身のボキャブラリーの貧困さに気が付くのです。

口では「美味しかった」と言っても、皿の上に食べ残しがあれば、相手は本当に美味しかったのかどうか判りませんよね。
そんな時によく「美味しかったけど、量が多くて残してしまいました」と言訳がましく言いますね。
ただ、料理人は返って来た皿を見て客の反応が判るので、残していると「そんなに美味しくなかったんだ」と思うでしょう。
最大の表現は実はチップなのですが、日本では一部の料理店でしかしません。
日本料理では心付けという形でチップを渡しますが、これは事前に渡しサービスを良くしてという意味合いで、サーブ後の善し悪しではないですね。
パリで現地の人と一緒に食事をして、最後の支払いでチップを渡す時に「これはシェフへ、これはホールに」と分けていたのを見て、感心したことがあります。

さて、最近よく「普通に美味しい」という表現を聞きますが、この表現自体の是非ではなく、「『普通に美味しい』って何だろう?」と考えてみました。
何故かと言うと、ハルコもオクサマも最初は冗談で、外で「普通に美味しい」と言っていたのですが、意外に違和感が無いのです。
ニュアンスとしては、「想定していたより」「思っていたより」レベルが高い、と思ったときの表現なのですね。言い換えれば、「カリテ・プリ(内容と価格)」のバランスに優れているという意味です。

料理に対して「値段が高いが旨い」「値段が高くて不味い」「値段が安くて旨い」「値段も安いが不味い」の4通りとすると、大抵は「値段が安くて旨い」が一番だと思ってしましますが、ハルコ的には「値段と釣り合う料理」が一番難しいと考えています。
常にアップダウンがなく、平均的に提供してもらえる料理。これが「普通に美味しい」と定義したいのです。

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