2012年11月7日水曜日

包丁5本


雑誌のハルコ連載などの取材で、多くの料理人の方々の包丁を拝見させていただきました。
また食事に行った際も、料理人さんから包丁の話を聞きながら、包丁を見せていただきます。場合によっては包丁を握るのを許してくださる奇特な方もおります。

これは、おおよそ100名近くの料理人さんから見聞きした、包丁への思い入れ度の比較感想です。
関心度が強いジャンルから見ると、ダントツの1位は鮨やさん。次に和食・日本料理に、3位はフレンチ、4位は中国料理で、最下位はイタリアンです(ハルコの感想です)。
中には、現在フレンチだけど日本料理からイタリアンへ行き、フレンチになった料理人がおり、牛肉の塊を和包丁で引く方もおりますが、これは例外ですね。

やはり魚介、特にお造りを扱う料理人は包丁への思いが強いですが、鮨職人さんには負けますね。
「はしぐち」の橋口さんから聞いた話は、店が終了後に毎晩包丁を研ぐのですが、研ぎ過ぎて、刃先が小さく(カンナの削りを想像してください)“返し”になって手を切ることがあるそうです。
また、銀座の「小笹寿し」の寺嶋さんは、柳刃包丁を長年研いで研いで、使う半分の長さになっても使い続けて、柄は3度も細くなり替えたというのも聞きました。
お客さんから預かった鋼の包丁を、研ぎ直して上げたのを見せていただいた事があります。こんな話が山ほどありますが、またの機会に。
(つづく)

写真はハルコの包丁指南本で、台湾でも中国語でも出版されたのです(少し自慢!)。

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