2013年7月23日火曜日

地方発進化型レストラン……1

30代の頃はフランス・イタリアを中心に、随分レストランを食べ歩きしていた時期がありました。
これが大きな街で、ホテルや宿泊施設がある場所なら良いのですが、地方の本当の田舎に行くと目的のレストランしかなく、宿泊する場所の確保も大変でした。
そんな中で、レストランと簡易宿泊施設が一体化したのが「オーベルジュ」なのです。


フランスのモンロン レ バンのLA POULARDE

その中でもドイツの国境に近い「オーベルジュ ドリール」は、その当時はオーベルジュという名前は付いていましたが宿泊施設がまだ無く、近くのモーテルに泊まりました。
思えばマルク・ムノー、ロアゾー、ブラス……とオーベルジュを廻りましたが、そこに行くだけで往復2日、というような場所でした。
オーベルジュの良い所は、いくら酔っていても帰りの心配がないということで、ついつい飲み過ぎてしまいますね。

一度大晦日に、フランスの中部のモンロン レ バンという小さな村のオーベルジュ「プーラールド」へ宿泊しました。現地の方々と一緒にワインを飲み過ぎてへろへろでしたが、階段を上がると部屋なので安心なこともあり、元日は立派な二日酔いでした。
日本でも勝又登さんが「オーベルジュ オー・ミラドー」を作ったのが先駆けで、四半世紀の歴史があるのです。

オーベルジュとはちょっと違いますが、農家に泊まり、そこで農業体験をしながらその地の食材を使った料理を食べるのも、イタリアでは“アグリツーリズモ”として有名ですが、これは日本の民宿とは違うものですね。

地方の食材と、レストランに宿泊出来る設備というのが、これからの地方発信型レストランの方向と、地域の活性化に繋がると考えているハルコなのです。
(続く)

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