2012年2月4日土曜日

立春大吉に茶を喫する話

寒い冬が終わり新しい年の始まりです。ブログを始めて今回で丁度150回です。
と、書きつつ今年の寒波は本当に凄いですね。大雪も心配です。
新潟の別宅も相当雪が積もっていると思われますが……3月までは行けないし。


先日高輪の茶懐石「三友居」へ出かけました。ご存知ように「かいせき」には「懐石」「会席」の二つがあります。
前者は「茶の湯」に出される食事のことで「茶懐石」とも言いますね。良く知られている話は禅宗の修行僧が寒さを凌ぐために、懐に温めた石(温石・薬石)を入れたという所から出ております。
それに対して「会席料理」は、室町時代に武家社会の「式正しきじょう(正しいという意味)」の本膳料理を簡略化したものです。
「懐石」が茶が主体とすれば、「会席」は酒宴が主体で日本料理の源流になるわけです。
まぁ、この話を始めると長くなるの止めますね。

独立して自分の事務所で仕事をした頃の話です。
出版社から茶道のシリーズのムックのデザインの依頼が来ました。編集長と話していると、まぁ、専門用語(今だと一般常識ですが)が読めない、判らない事だらけの世界でした。
料理の「八寸」とか「強肴」とか「?」の連続で、さすがに編集長も「強肴(しいさかな)も読めない奴に仕事を出していいものか躊躇したと思います。
ハルコはそこで「一度懐石に連れて行って」と、お願いいたしました。
まぁ、非常に現在とは違い出版の世界も牧歌的な時代でしたね。
麹町にある懐石料理の店に連れて行ってもらったのですが、それが大変! 編集長以下担当編集者に全体監修の偉い先生までと大げさなことになりました。ハルコの教育が主目的なので、一々解説入りでした。
最初に、汁、飯、向付が出て来て、べちゃべちゃするご飯(その当時はそう思ったんです)を一口で食べて“おかわり”と言っては怒られて、「最初のご飯は今、あなたが来たので炊きたてですと、言う意味でおもてなしの心なんだ」と教えられました。
いや、今思うと。何も知らないという事は、面白いでことでしてねぇ。
その後ハルコ精進して、自ら「かんたん茶の湯家元。万に一(まんにひとつ)を名乗り、「座ったその場が茶懐石」と皆さんを困らせたのはまたの機会で。

●高輪 茶懐石「三友居」より

★ブログ150回
飽きっぽいハルコがブログ150回達成しました。自分で言うのもなんですが、休まず続けているのには感心します。
現在日曜を除いて週6回発信してましたが、来週から土日休みで週5回にいたします。
facebookは引き続き休みなく発信しております。
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