2012年2月2日木曜日

失礼だが旦那!


一時通っていた某鮨屋へ行かなくなりました。
お気に入りだったのですが、ある時にカウンターで他の客3人が大きな声で話していたのが原因でした。
おそらく会社の地位のある上司とおぼしき男性が部下(あるいは取引先)を2名連れて、「ここの鮨の旨さは……」などと、蘊蓄たらたらでした。
小学生が自宅に同級生を招いて、自分の持ち物を自慢しているような感じと言ったらどうでしょうか。
最初は我慢していたのですが、酒がどんどん進む度に3人の声がユニゾンとなり、店中に響き渡り、こちらの会話すら聞こえない状態でした。
ハルコは奥にいる女将に、注意してとお願いしたのですが、どうも芳しくなく、ついに堪忍袋の尾が切れました!(ハルコは実は超短気です)
隣のオジさんの椅子を蹴って「静かに!」

カチンと来たのは、隣のオジさんが、2分以上も鮨を手に持ったまま手を回し続けていることでした。右目の視界に入った、振り回される鮨が可哀想。心の中で「お前ら鮨喰う資格は無い!」と思っていたのが、ついに「静かに!」と相成ったわけです。

この時にある情景を思い出しました。今はもうありませんが、目黒の「廣鮨」です。
目黒に住んでいた頃通っておりました。
親方は見るからに頑固な鮨職人で、一見強面でした。
で、鮨のカンターに鮨が放置されていようものなら「失礼だが、旦那!」と重い声が響き、その後「鮨が乾いてしまいやすぜ」
見ていて気持ちの良い鮨屋でした。ハルコは握る端から、どんどん食べて行く食べっぷりが気に入られていたようでした。

予約をして店に入ると、親方が「おう~~ぃ。暖簾を下げろ」と。
その当時の食べていた量を考えると、親方はもうハルコ(オクサマも)の分だけで他の客は入れないようでした。
〆の干瓢巻きは絶品で今でも最高の味だと思っています。
通って2年目で海苔を貰い、4年目で鯛の頭を貰い、7年目でカウンターを新しくするので、カウンターの一枚木は要らないかと言われました(断りましたが)。
現在の住居に引越す時に言えず終いになってしまい、その後他の客から間接的に「お出でよ」と伝言を貰いましたが、行けない内に廃業されました。

今だだに、「失礼だが、旦那!」という声が懐かしく思い出されます。

●六本木ガットネーロ
冬は温かなボリートミストが最高!

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