
ブラッスリークールでジビエを食べました。
もう立春も近いので、ジビエのシーズンもそろそろ終了ですね。
ジビエほど農耕民族の日本人が異質に思う食文化はないと思います。
日本では天武天皇の御代、天武4年(675 年)に肉食禁止令(あまり守られなかったようですが…)が発令され、それが解除になったのは明治5年(1872年)で、明治天皇の勅令が出るまで1200年近くタブーとなっていたんですね。まぁ、「薬食い」という抜け道で大分食べてはいたようですが。ともかく、肉食から一番遠い食文化の国だったわけです。

秋も深まり冬に近くなると、狩猟の解禁とともにフレンチレストランで盛んに供されますね。
北海道の蝦夷鹿は、頭数が増え過ぎて“駆除”する目的でも狩猟されますが、フランスを中心にした海外からもジビエが輸入されてきます。
ピジョン、シヴェルィユ、サングリエ、フザン、リエーヴル、ベカス、コルヴェール、ペルドロー……思えば日本でもフランス、イタリアでも随分食べていますね。
クールでも、今シーズン最後のコルヴェール(青首鴨)のロティを、菊地シェフのお薦めでいただきました。アントレには新タケノコのフォアグラ・ゴボウソースでしたが、走りのタケノコ(これは中国産ですが期間が短く香りが良い)に、名残りのジビエでいよいよ季節が新しく巡りますね。




あぁ、ジビエで思い出したことがありました。昔友人達と立ち上げたフランス食材の輸入会社が、フランスから仕入れた良いコルヴェールがとあるレストランに納品したので食べに行きました。
そうしていただいていると、歯にガリッと固いものが!それは散弾銃の弾でした。それは本当に狩猟で仕留めたという証拠だ、と言われました。
そして、それを財布に中に入れておくと幸運のお守りになるよと言われたので、それを貰って財布に入れておきました。
ところが、翌日その財布を落としてしまい、ついに出てきませんでした(トホホ)。
鉄炮玉だけに、行ったきり戻りませんでしたとさ。
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