主にこれは出版関連が多いのですが、メーカーさん立ち会いの場合もあり、過去に色々と大変な目に遭っているのです。
撮影の事前準備は、企画書からダミーカンプのプレゼンに、調理内容とレシピの確認、場合によっては幾通りかのレシピを提出してそれの試食会で決める、という結構面倒なものなのです。
そのために、何度も調理人やスタイリストさんと“漏れ”が無いか確認します。
何かひとつの素材や皿がないために、撮影が中断されることもあるのです。
そんな段取りをしていて、撮影の現場で突然わけの判らない“ダメ出し”をするクライアントさんがいるのです。
通常のレシピ本の撮影は料理点数が多いので、1時間で2~3点撮影を目標にしていますが、クライアントさん立ち会いは1点を2時間くらいかけて撮ります。
この時に立ち会いのクライアントさんが「う~ん」と唸り、考え始めるのです。
的を射ているならいいのですが、どうでもいい事や無理難題を言う事も多く、「それまで何段階もかけてプレゼンしていたのは、何のためだ!」となるわけです。
おまけに、撮影がどんどん押して終わらない!
そこでハルコの仕事は、クライアントさんが不必要に撮影に口出ししないように気をそらすことです。
料理撮影で中身が見えにくい時は、料理の一部を箸やスプーンで持ち上げて撮りますが、ハルコは長年箸持ちをしており、今では左右どちらの手でも箸持ちが出来るようになりました。
しかし、クライアントさんが来ている時は「たいこ」を持つのです。