2014年8月21日木曜日

日本のジビエのルールが変わる

新潟では朝晩は秋めいていたのですが、昨日の残暑には参りますね。
今日は、伊勢丹キッチンステージで賛否両論の笠原さんのセミナー日でしたが、千葉方面に打ち合わせに行くので欠席してしまいました。
昨日気になるニュースがあったので、ブログに取り上げてみました。


毎年秋からシーズンになる、シカやイノシシなど野生鳥獣の肉を食材にする「ジビエ料理」ですが、行政の側からの検討内容で、食中毒を防ぐために厚生労働省が衛生管理の指針づくりを進めているそうです。
ジビエ料理を巡っては、地域振興に役立てる取り組みが各地に広がっています。
メニューに取り入れる飲食店も増加しており、食の安全を確保する国の基準が必要だと判断し、狩猟シーズンが本格化する11月頃までに指針をまとめる方針だそうです。

日本のジビエは、食文化というよりも野生鳥獣による農作物被害の広がりを背景に注目されるようになり、全国の農作物被害は年間200億円以上に登ります。
環境省の推計によると、2011年度のニホンジカ(北海道を除く)の個体数は約261万頭で20年前の約7倍。イノシシは約88万頭で約3倍に達するそうです。
今年の冬にハルコが岩手県へ出かけた時にも、何回も線路にニホンジカが衝突して鉄道が運休になったり、先月も沿岸の市街地に群れをなしているのを見たばかりです。

そこで環境省は今年5月、野生鳥獣の捕獲事業を強化するため鳥獣保護法を改正し、10年以内にシカやイノシシの個体数を半減させる目標を掲げました。
それと連動して、7月に厚労省に設置された専門家による検討会を開き、鳥獣を解体する器具の扱い方や、内臓の処理の方法、寄生虫やウイルスを殺す加熱の基準などを示す方針だそうです。

ハルコの関与しているキッチンステージでも、シェフによってはジビエ(野禽類)の提供をしたいのですが、衛生面を含めて不安があるので中々実現が難しい状態でした。
一度だけ、レストランオギノさんでエゾシカの提供をしたことがあります。
エゾシカも大量に繁殖し“害獣”として駆除されたのですが、オギノさんではその処理後の肉を独自の工場で解体し、レストラン用の精肉として活用しながら加工食品も作り、残った部分はすべてペットフードにしているという話を聞きました。
岩手のエゾシカをはじめとするジビエの活用もしたいのですが、まだ、東日本大震災後の放射能の与える影響問題が解決していないので、現在は駆除しても食品としての活用は出来ないようです。
1日でも早くこの地域の安全が保証されて、食文化として発信出来る日を待っています。

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