2013年12月3日火曜日

肉を焼くのは難しい!

肉が好きです。
しかし肉を焼くのは難しい、と最近とみに思うのです。
このところ岩手へ短角牛の牧場を訪れたり、肉について考えたり賞味したりする機会が多いせいもありますが、まず肉の基本がよく判っていないと改めてわかりました。

奈良時代、675年に天武天皇が肉食を禁止してから1000年以上も日本では禁忌食でした。
明治天皇が明治5年(1872年)に禁忌を解くという公布をするまで、表向きは非肉食民族だったので、一般庶民の肉の食文化は低いレベルだったのは当然ですね。
昔は、肉はご馳走という感覚だったのが、現在では日常食へと広がってきました。
ハルコも数週間に一度は焼肉屋さんで肉を焼き、自宅でもよく肉料理をします。

ところが、です。やはり、肉に対しての知識が無いので、焼き過ぎて固くなり、オクサマに「本当にハルコは肉を焼くのがヘタ!」と言われる始末なのです。
一番の悪いところは、肉を頻繁に返す癖です。
過去にハルコの雑誌連載で肉は、北島亭、ヌキテパ、ひらまつ、Wakiya……と修行したのに、どうしてでしょうか。

それ以上に判らないのが肉の分別です。
最近は赤身肉の評価が高いようですが、赤身肉の“赤”が何故赤いかご存知でしようか?
えっ、血の色? 屠畜する際に血抜きはしているので、血の色ではないようなのです。
肉=筋肉の中にはミオシン分子アクチン分子があり、これらが働く時にも酸素を使いますが、血管の運ぶ酸素ではとても足りないのです。
そこで筋肉は、ミオグロビンという専用のたんぱく質に酸素を与えていて、酸素を取り込めば赤く、失えば紫色になるのです。スーパーの肉売場でも見かけますね。簡単に言うと肉の酸欠状態です。
また、必要なミオグロビンは筋肉の種類でも違い、よく使う筋肉はミオグロビンが多いので赤黒く、あまり使わない筋肉は淡い色なのです。

肉の色ひとつ取っても、こんなにたくさん勉強してやっとわかるのです。
難しいことは考えず、美味しく食べられれば良いと思っているハルコなのでした。

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