2013年10月28日月曜日

食の不審(前)……偽装問題

先週の金曜日は本当にハードな1日でした。
午前中から洗足でタカコナカムラさんの打合せ、銀座に移動してKANSIの坂田さんと打ち合わせをして、岩本町で貝印キッチンステージの会議4時間半の後、閉店後の伊勢丹で年末年始に実施する小山シェフのレシピ撮影。
終了して伊勢丹を出たのが22時半で、自宅に帰りビールだけ飲んで就寝。
そんなこんなでしたが、また食の不審に繋がる問題がホテルのレストランから発生していますね。
これは、他山の石ではない問題なのです。


今回は、大手のホテルチェーンと関西を代表する名門ホテルが、図らずも表に出て来ましたが、これは氷山の一角のような気がします。
以前には老舗の菓子店、老舗の料亭が、食品偽装や賞味期限や食材の再度の使用問題で大騒ぎになりましたが、しばらく鳴りを潜めていたのが露見しましたね。
まさに、のど元過ぎれば熱さを忘れるということでしょうか。
この問題に関しては、ニュースで沢山報道されているので今更説明はしません。経営陣は現場の責任にしていますが、そんなことは複合的な責任問題だと思うのです。
食品表示で、冷凍なのに新鮮魚と表示してますが、最初から新鮮な冷凍魚(?)とでもしておけば良かったのに。

ハルコも関わっているキッチンステージでも、最初の企画段階から食材は重要な案件になります。
まず、食材の特定地域やブランド表示。実際にメニュー展開をする3~4ヶ月前にシェフ達と相談するのですが、その段階で3ヶ月先の食材がまだ入手出来ていなかったり、まずその実施する週に入手出来るかどうかが問題になります。
また、本当は「○○豚(ブランド豚)」を使用したいけれど、食材のコストが高くて代替にする時は、単に「豚」と表示するだけになりますが、当然のことですね。

はっきり言って、キッチンステージの原価率は普通のレストランよりも高いのです。
高い食材を使用すると言っても、そんなに売価に反映させるわけではなく、シェフがこれを使いたいというものを優先して料理をお出ししています。
でも、それでは成り立たないので、何とか工夫をしてロスのでないメニュー作りをしていますが、週によって随分バラツキが出てしまいます。

確かに、売れの残りの廃棄は“もったいない”とは思いますが、キッチンステージだけではなく、三越伊勢丹全体の信頼問題にもなるので、これは、最大限の注意を払うのは当然のことです。
和食が12月に世界遺産に登録されるのに、ホテルのレストランが偽装(誤表示と言っていますが)で問題になるのは、ホテルの責任者の方々は日本全体の食への信頼の問題だとは思わないでしょうか?

“おもてなし”が台無しです!

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