2012年3月28日水曜日

ユッケ


韓国時代劇を見ていると、当然食事や酒を飲むシーンが沢山出てきます。
最初の「大長今 チャングムの誓い」で、チャングムが女医官になる前は、宮廷の中の水刺間(スラッカン)で料理を作っていたので興味を持ってハマったのですが、段々韓国(朝鮮)料理自体の歴史や文化への興味が湧いてきたのです。

昨年はユッケが社会問題化しましたね。そういえば、ユッケはもう1年以上食べていません。以前は週一くらいでユッケを(焼肉屋さんで)食べていたのですが。
話は変わって、「膾(なます)という料理がありますね。正月に食べる紅白なますは大根と人参を甘酢で漬けたものですが、酸っぱいので子どもの頃は嫌いでした。
本来の「膾」は、魚介や獣の肉を細かく切ったものです。「肉」“しし”と読み、生肉を切ったものが膾なので“ナマシシ”と読んだのです。このナマシシがなますになりました。

話はユッケに戻ります。ユッケを漢字にすると「肉膾」になるのです。
『韓国料理文化史』のユッケの項目には、「脂肪のない軟らかい牛肉を薄切りにし、水に浸けて血抜きをしたから細く切る。葱とニンニクをみじん切りにして胡椒・すりゴマ・油・蜂蜜を混ぜ合わせ、よくもみこんでから松の実のみじん切りをたくさん加える」とあります(是議全書)。
焼肉屋さんでよく出されていたもの(現在は厳しい規制がありますが)には、ユッケには生卵が付き物ですね。
生卵を食べる日本の習慣が、かつて朝鮮半島や台湾を植民地化していた頃の名残りで残ったのでしょうね。中国大陸では決して生卵や生肉は食べません。

また、ユッケとタルタルステーキと卵の関係も気になりますね。
元々のユッケには卵は入れないので、戦後日本の焼肉屋さんがユッケはタルタルステーキと同じと考え、卵を入れたと推測するのですが、いかがでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿