2013年4月19日金曜日

魚と肉の消費が逆転した日

普段のハルコの食事のイメージは、どうも皆さんが思うに、肉に偏重しているイメージがあるようです。
実は和食や鮨も好きで、家ではそんなに肉食をしているわけではありません。


今から35年前の1978年の4月18日(昨日ですね)に、水産庁が「漁業白書」の中で、「動物性タンパク質の消費の、水産物に締める割合が50%を下回った」と発表したのです。
平たく言うと、魚より肉の方がより食べられるようになり、逆転した年なんですね。

日本は海に囲まれており、古来から海産物を摂取していますが、天武天皇による「畜生の殺生禁断令」が天武3年(674年)に発せられ、明治5年(1872年)1月24日に明治天皇が「自ら膳宰に命じて」牛肉を試食するまで、1200年間も肉食の禁止が公には解除されていなかったのです。
つまり肉食が解禁になり、魚と消費が逆転するまで106年。ほぼ1世紀かかったのです。

以前、ハルコは女子栄養大学の『栄養と料理』の創刊50周年記念号(1985年)で、同誌が創刊された1935年からの「日本人の食生活の変化」の年表を作成しました。その編集のために調べていた時に、1日当たりの米の摂取量と動物性食品の摂取量の比較に着目しました。
戦時中のデータは無いのですが、1935年には米を一人当たり1日に400g摂取しているのに対し、動物性食品は70gなのです。つまり、米2合半に少しのおかずでご飯を食べていたのですね。
それが、1971年には米が300gを切り、替わりに動物性タンパク質の摂取が多くなり、米離れが進んだのです。
そして、この米飯の減少と同時に嗜好が魚から肉へと、わずか7年で劇的に変化してしまったのです。

TPPに日本も参加するようですが、農業ばかりではなく、水産、畜産と厳しい環境にあります。
これからの日本の食卓を考えると、目先の減反や助成金などではなく、根本的な日本人の食生活を歴史の中で、もう一度考えてみるべきだとハルコは思うのです(固い内容ですが、本当に憂いているのです)。

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