
大量に食べて大量に排泄し、ついにトイレが大破壊して、糞尿が上の階から階下へ大量に降り注ぐシーンは圧巻でした。確かに凄い料理も出て来ますが、それ以上にスカトロジーな印象が強く食欲は減退しますね…。キリスト教の7つの大罪の中の“暴食”と“色欲”をコテンコテンに敵視してますね。
それに、“Boff”には暴食や大量消費の他に、オペラ・ブッファの喜劇的な道化役、という二重のメタファーもあるのです。
監督はマルコ・フェレーリで、マルチェロ・マストロヤンニやミシェル・ピッコリ、フィリップ・ノワレが出ておりました。

確かこの映画が封切れた時には都内の幾つかのフランス料理店で同名の晩餐コースがあったと記憶してます。
パリの有名なレストランの女料理長バベットが、フランス革命の混乱から身を寄せたのはデンマークの寂れた村で、彼女は老姉妹の家政婦になりました(おぉ、お手伝いハルコのお友達!)。
バベットが宝くじ1万フラン当てて、牧師の誕生会に12人の客を呼んで、考えられる最高の食材を手配して晩餐会を開くのでした。
ちなみにメニューは、海亀のスープ、ロシア産キャビアのドゥミドフ風(Domididofはロシア貴族の名前で、映画ではブリニスとサワークリームとキャビアの組合せをドゥミドフ風と呼んでいますが、本来は鶏をローストしてアーティチョークやトリュフを添えて濃厚なマディラ酒のソースで食べるはず)、次に鶉のフォアグラ詰めパイケーキ入りソースペリグディーヌ、季節のサラダでチーズ、ババのラム酒風味、新鮮な果物、シャンパンはヴーヴ・クリコ、クロ・ヴージョのワインにハイン・コニャック……。
書いているハルコは味を想像しただけで涎が出てきました(ズル~)。
決局宝くじの1万フランは一番の料理に消えて行くのですが、芸術家である料理人のバベットは満足するのです。
最初の映画『最後の晩餐』は享楽的なカソリックをある意味で否定するスタンス、『バベットの晩餐会』はカソリックからプロテスタントの禁欲的な地方に来た美食の天使。
どちらにしても、キリストの最後の晩餐が根っこにあるのですね。
西洋料理を理解するためには、やはり神との関係(日本やアジアや他の地域でも同様ですが)を深く理解することが大切ですね。
うむ、バベツトの晩餐会を観た後、何を食べに行ったのか思い出せませんね。
まぁいいか。今夜も“暴食の罪”を犯しに出かけよう!
●今晩もブラッスリー・クール
バベットで刺激されました。やはり、イチボのステーキ赤ワインソース)(写真2段目左)でしょう。それに、ムール貝(写真2段目右。正しい食べ方は最初のムール貝を食べた後の貝をピンセットのようにしてムール貝の中をつまんで食べる→ハルコが挟まれた!)。そして、フォアグラ。
いつもご迷惑かけてすみません。






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