日本初の食堂車は、1899年5月25日に私鉄の山陽鉄道
(現・山陽本線)が運行した官設鉄道京都 - 山陽鉄道三田尻(現・防府)間の列車に連結した食堂付1等車だったそうです。
現在では、地方を走る鉄道で食事を売りものにする食堂車が
人気のようですね。
思えば、最後に食堂車で食事をしたのはいつが最後か記憶
が曖昧なのです。
揺れる車内で、キリンビールの小瓶を頼み、コップにうまく
入れられなかった記憶があります。
現在ではあまり読まれることのない作家に、獅子文六がおります。
ユーモア小説を得意として『てんやわんや』など人気作家でした。
また、NHKの朝の連ドラ第1回目は獅子文六自伝的な内容のの『娘と私』(1961年)がありました。
ハルコは獅子文六と源氏鶏太が大好きで、ずいぶん前から読んでいました。
源氏鶏太は、『三等重役』から原作がはじまり、東宝映画の「社長シリーズ」になり、
いまだに好きなジャンルなのです。
獅子文六の幻の傑作が文庫本になったのです。
ちくま文庫から『七時間半』というユーモア小説です。
この内容は、東京ー大阪間が七時間半かかっていた時代の特急列車の食堂が舞台なのです。
食堂の東京からの仕込みでコックさんが、
「どうも、東京仕入れは、あかんな」
「そら、関西の肉のようにはいきまへんな」
「肉ばかりではなく‥‥」
「魚も明石もの、瀬戸内ものは、日本一だすからな」
「魚ばかりやなく‥‥」
「野菜も、何ちゅたかて‥‥」
今から、半世紀以上前の時代の雰囲気と風俗が描写されているのです。
小説の内容はご一読願えればと思いますが、獅子文六や源氏鶏太はその時代を描く意味では、
何を食べていたのか,何が流行していたのかの貴重な時代の記録研究のテキストになると思うのです。
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