2014年9月29日月曜日

岩手の食イベント

慌ただしい月曜です。
早朝から伊勢丹キッチンステージで「リストランテホンダ」の本多哲也シェフのセミナーに立ち会い、途中から抜けて明日開催する貝印での「いわて食のミニ商談会 at Kai House」の準備です。

8月の上旬に岩手の生産者の方々を訪問してから約2ヶ月。小さなイベントですが、今回は岩手から12の生産者さんが東京に終結し、首都圏を中心にしたシェフや料理研究家、バイヤー、フード関係のマスコミの方々をご招待して開催いたします。
不肖ハルコ目が今回の企画プロデュースを努めます。
昨年の7月に岩手県の産業創造アドバイザーに就任してから、一番大きな企画です。


さらに、10月からは三越伊勢丹の「JAPAN  SENSES:」が開催されますが、これも岩手県を大きく取り上げたイベントになります。
こちらも昨年から企画交渉していたのもで、キッチンステージでも「銀座小十」奥田料理長、「ロレオール」伊藤シェフと4週間に渡り展開いたします。
その最中にさらに、東銀座「銀河プラザ」で三越伊勢丹と連動した岩手の食のイベントセミナーも開催いたします。
皆様どうぞよろしくお願いいたします。

2014年9月26日金曜日

イチジク一気喰い!


昨晩の夕食はイチジクでした。
思うに、今までの人生で一度にこんなに大量のイチジクを食べた記憶はありません。
オクサマが>12種類のイチジクを取り寄せ、これに生ハムを添えて晩ご飯にしたのですが、イチジクでこんなにお腹が一杯になったのは初めてのことです。
以下はオクサマのFBからの転用です。

 届きました〜。バナーネ、ブランズウィック、カルフォルニア・ブラック、
 ホワイトゼノア、ロイヤルビニヤード、リサ、などなど12種類もの無花果。
 雨が降ると甘さが落ちるので、と天候と相談しながら手積みの無農薬製。
 ご縁あってオーダー叶い、無類の無花果好きは、
 本日ハムとワインで無花果テイスティングを堪能したいと思います。

大きさは小ぶりですが、中を見ると白っぽいものから深紅に近いものまで色々と楽しめ、基本は皮まで食べられるのでした。
最初は生ハムとイチジクを合わせて食べていたのですが、後半はバゲットにバターをたっぷり塗って、イチジクは丸齧りしながら、ワインで流し込みました。


イチジクは漢字で書くと「無花果」の字を当てていますが、花を咲かせずに実をつけるように見えることに由来していますね、
また「映日果」の当て字は、中世ペルシア語「アンジール」(anjīr)を当時の中国語で音写した「映日」に「果」を補足したものというのが通説となっているそうです。
元々ペルシャや中近東が原産国で、伝来当時の日本では「蓬莱柿(ほうらいし)」「南蛮柿(なんばんがき)」「唐柿(とうがき)」などと呼ばれていたそうです。

わが家にはまだ大量のイチジクが冷蔵庫にありますが、週末はどう食べようかしらん。

2014年9月25日木曜日

はじめてのパリ

先週末から4日間大阪で撮影で(実際は尼崎の塚口ですが、電話番号も06からでほぼ大阪圏)、昨日はくたびれ果てて自宅で静養しておりました。歳と共に現場での仕事は身体に堪えますね。

以前、フランス料理に関して自分自身の覚え書きとして、初めてのフランス料理体験を書きました。
では「本場フランス」で最初にフランス料理を食べたのは何時だったか?と思い、調べてみたところ、1986年の4月でした。元々は知人が募集した、バルセロナでガウディを研究するツアーで一緒に行ったのです。
団長は出雲の神主さんで、同行者は建築家、編集者、イラストレーター、デザイナーというメンバーでした。
ガウディのサグラダファミリアのように、「何百年にも渡り日本神社を作ることは可能か?」ということを神主さんが考えた、「神様ツアー」だったのです。
これも抱腹絶倒の話なので、いつか書きますね。



その当時は成田・モスクワ経由、シャルル・ド・ゴールから空港をオルリー空港に換え、バルセロナまで18時間くらいかかった記憶があります。
早朝にパリ・シャルル・ド・ゴール空港に着いてすぐ、バスでオルリー空港に移動したのですが、廻りはまだ薄暗く、初めてのパリ(というよりヨーロッパ自体が初めて)は…………。

バルセロナに1週間ばかり滞在し、帰りはパリ経由でした。その時に2泊というのが実質的な初めてのパリだったのですが、その時代の自分がいかにフランス料理に無知かを知ることになるのです。
なにせ、「foie gras」すら読めなかったのですから。
この項は、次回2度目のパリへ。

2014年9月24日水曜日

大阪撮影4日間

今月は病院発のレシピ本撮影のために、東京で4日、大阪で4日とずいぶん事務所を留守にしておりました。
大阪は毎日ホテルと病院の往復で、せっかく食い倒れの街にいるのに、あまり堪能できなかったのが残念でした。
昨夜遅く東京に戻りましたが、本日は疲れが出ているため半休にしています。


来週火曜日はカイハウスで岩手の食のイベントもあり、準備もまだまだ途中で、これも大変です。
10月4日にも審査をしている釜石で食コンテストの発表会があり、また出張です。
本当に今月はヘロヘロなハルコでした。

2014年9月19日金曜日

初めて食べたフランス料理は?

人間の記憶って、最初に受けたインパクトが後々まで残っているものですね。
最初に本格的なフランス料理に出会ったのは、40年前のことです。


当時のボス(左)とハルコ(右) 担当していた雑誌のページより。


オイルショックで日本中景気が悪くなり、デザインの勉強をしていても新卒なんか採用してもらえない時代の話です。
何とか苦労してデザイン事務所に潜りこむ事が出来ました。
アートディレクターのボスにデザイナーが一人の小さな事務所で、前の人が辞めるというので入れてもらったのですが、4ヶ月ほど先輩の元で下働きしてました。
その先輩がいよいよ辞めるとういう12月の晩に、3名で送別会をすることになり、事務所の近くに(その頃は霞町と言っていましたが、今の西麻布です)新しいフランス料理店が出来たので、連れて行かれたのです。
店の名前は「勝沼亭」で、マダムが山梨県勝沼町出身のため命名されたそうです。

今と違い、この西麻布の交差点の裏は店も少なく夜になると暗い場所で、12月で木枯らしが吹いていて余計に寂しい場所だったのです。
その時何を食べていたのかはうろ覚えですが、前菜、スープ、魚、肉、デザートで、肉はステーキだったはずです。
飲み物はボスがビールと言ったのですが、ハルコは生意気にも「“ロゼワイン”なんかどうですか?」と、二十歳そこそこの若造が言ったのです。
明日から先輩が抜けて、アシスタントはハルコのみで、かなり不安な思いで食べた初めてのフランス料理の思い出でした。

ハルコの入った事務所は、その頃『家庭画報』のデザインをしており、毎日毎日料理のページをレイアウトしているうちに、目だけは肥えていたのです。
その当時は、フランスから修行を終えた料理人がたくさん帰って来た時代で、街場のレストランが少しずつ増えてきた頃に、ハルコは遭遇し始めたのです。

土曜から4日間、撮影で出張のため、ブログはお休みします。
近況はFBから随時発信しております。
ハルコのfacebook

2014年9月18日木曜日

ハルコと赤毛のアン

毎朝、NHKの朝ドラを楽しみにしています(それって年寄り?)。
あと2週間ほどで「花子とアン」は終了しますが、ハルコは一時期「赤毛のアン」
にはまっていた時期があるのです。


それは、1979年にフジテレビ系の「世界名作劇場」で1年間放送されたアニメ版の「赤毛のアン」がきっかけでした。監督は現在のスタジオジブリの高畑勳監督で、宮崎駿さんは作画スタッフとして入っていたのです。
1年間たっぷり楽しんでいたのですが、途中からL.M.モンゴメリの翻訳本を読み始め、文庫本のアンシリーズを晩年のアン・シャーリーが孫に囲まれるものまで読破しました。
その後、東京にカナダから来た劇団の「赤毛のアン」公演まで観に行き、カラオケでの定番はアニメの「赤毛のアン」の主題歌という始末……。

何だか「乙女心のオジさん」ってキモイ!?

2014年9月16日火曜日

ハルコ、フランス料理事始め

先週は撮影と連休でブログはお休みでした。こんなことではイカンと思いつつ、今週末まら始まる連休も、大阪方面へ撮影で4日間出張のため、またまたお休みしそうです。


事務所の資料棚に、買っていたけど読んでない本が多数あります。
丁度読みかけの本が無くなり、手に取ったのが2年前に発行された元オークラホテルの総料理長、根岸規雄氏の『ホテルオークラ総料理長の美食帖』
日本の美食の歴史について、久しぶりに読み耽ってしまいました。
当然ハルコは食べる側ですが、料理人さんも海外では同じ食べる側になっており、プロとして職業としての視点が面白いのです。

元々、日本の食文化ではないフランス料理が、日本に定着して行く過程で、真似から本物へと変身していく様は、今までに色々な料理人さんから沢山聞き及んでます。
初めてフランス料理を食べた20歳の頃から、40年の歳月が経ちましたが、そろそろ記憶が曖昧にならない内に、自分自身のために記録しておこうと思うのです。

以後、不定期で書いていこうと思います。
ハルコ

2014年9月9日火曜日

撮影の谷間

昨日の月曜から、大学病院発信のレシピ本の撮影がはじまりました。
今日は撮影は休みですが、明日からまた3日連続で撮影です。


撮影の場所は、病院の敷地内にある厨房施設の隣の配膳室。
ここは古い病院で、敷地内には大学やら色々な施設があり複雑なのです。
冷温配膳車が集積するという普段はお目にかかれない場所で、また厨房が大きい!
持参した野菜を水に漬けるためのボウルをお願いしたら、直径60㎝もある巨大なボウルが来たのです。赤ちゃんなら沐浴できそうなサイズでした。

また、この場所が地下2階(実質地下4階くらいの深さ)なので一切電波が通じず、携帯やスマートフォンで連絡したりメールを受け取る事が出来ないので、地下駐車場のスロープ(結構長い)を昇り降りして地上に頻繁に出る必要があるのですが、これが大変!
地下に唯一公衆電話があるのですが、このそばに霊安室もあるのです。
地上に出るにはここが一番の近道ですが、やはり、病院は生を受ける誕生から、終末までの場所だと納得しました。
レシピ本は、人が食べ物の力で生きていく事の重要性を発信していくのだ、と改めて思うハルコです。
また、来週末からは関西の専門病院のレシピ本の撮影も始まるので、当分ブログは途切れ途切れになります。

2014年9月5日金曜日

カレー健康法!?

最近デング熱が流行っていて話題になっていますね。
震源地の代々木公園も、事務所からは徒歩で行ける範囲なので、人ごとではありません。蚊が媒介するというところは、マラリアや日本脳炎と近いようです。

先日、某所で5人で食事会をしたのですが、外と中の区別が余りない場所で、その中の一人の女性が(ハルコ以外は皆女性)、足下でやたら蚊に刺されていたのです。
後で聞いたら7カ所も刺されたそうです。
今朝テレビで情報番組を観ていたら、蚊にさされやすい血液型はO型だそうで、彼女がO型かどうかは聞きそびれました。ちなみにハルコはA型でございます。


話は変わって、今年の年始めは、ほぼ2日に1回はカレーを食べていました。
ほとんど風邪予防のおまじないのようなものですが、おかげでカレーが効いたのか、風邪は引きませんでした。
昨日は朝から打ち合わせが続き、前夜から考えると24時間でヨーグルトを少し食べただけでした。やっと仕事が終わり、晩ご飯を食べに行ったのは夜も10時過ぎで、さほど選択肢がなくカレー屋さんへ行きました。
タンドリーチキンと、キーマ、マトンカレーにナンの組み合わせで、そんなに辛くはないのですが、お腹がホカホカしてきました。
やはりカレーは新陳代謝をよくして身体に良いなあ、と思っていたのですが、今朝起きたら何だか胃が重いのです。
まぁ、就寝前に食べるなということですね。

来週は連日撮影が続くので、ブログは休み休みになります。

2014年9月4日木曜日

串孝

9月4日は「串の日」なのです。語呂合わせですね」。
普段はハルコも大好きな、お団子や焼鳥でもお世話になっています。「串」の字は見たまんま、二つの食材(口)の中心部に串が一本刺さっている象形文字です。

考えてみると、串ってよく出来ているものですね。バラバラの食材を束ねて纏めあげる能力の持ち主ですが、その構造はシンプルそのもの。
よく、組織で縦割りで硬直しているとき、相互にコミニュケーションを図り、活性化させるために「横串を通す」という表現があります。


焼鳥でも単一な焼鳥ではない、ねぎま(葱間は本来マグロ肉ですが、今は焼鳥でも使用)なんかは串からそのまま直に、ネギと鳥肉を交互に齧り取りながら食べるのが楽しいですね。串から外して食べても面白くありません。
また、片手で気軽に食べられるという利便性も大きいですね。
串の先端を口に向けて食べるより、串を横にして食材を歯で外しながら食べるという、ある意味で下品な食べ方は野趣溢れています。これを全部外して食べるというのは、個人的には好きじゃありませんが、個人の好みの問題ですね。
これが金属串を使ったシシカバブのようなモノなら、外した方が食べやすいのですが。

赤塚不二夫の「おそ松くん」のちび太のおでんも、全部外したらつまらないですね。
そう考えると串の食文化って結構面白いですね。
個人的な感想ですが、串刺しの食材はそれぞれが一口で食べられるサイズが理想です。
「適当」とは、いい加減なことではなく(これも誤解されていますが)、日本料理の世界では「一口で食べられる大きさ」を「適当」と言っているのです。

2014年9月3日水曜日

残念な味

普段、外食で色々な料理を食べている時に、味についての感想を相手がいれば話すし、一人でも何らかの思いがあるものですね。その中で「どうしたら、こんなに美味しくない料理を出せるのだろう?」という店があるのです。
これって、不思議ですね。
ハルコ的には不味いと思うのですが、結構店は混んでいるのです。いやはや理解外です。それは、その店の価格帯が安い・高いという事とは別物なのです。


そう度々あるわけではありませんが、不味いと思う最大の要素は香りですね。
多分作りたては美味しかったはずなのに、冷蔵庫に入れている間に冷蔵庫の中の匂いが移ってしまったりするのですが、皆さん平気で食べているのを見ると気にならないのでしょうか。
塩分や糖度、酸味、辛さに対しては好みに個人差があるのですが、この場合はもう何を足すとかではなく「引くに引けない味」になり、やはりだめですね。
ただこれは、自分自身の体調が万全の時の話です。

また、夏期には塩分が随分違って感じられます。厨房は暑いので、料理人さんはどうしても味を濃くしがちです。
こちらも、日中汗をかいて塩分補給をしないといけないくらいなら良いのですが、中々そなん状態にはならないですね。
「うっ、今日の料理は塩気が強い!」と思います。料理人さんが海外から帰国した直後も、現地の濃い味付けのままの時もありますね(ある意味で良いのですが)。
最近は、不味いという表現を止めて「残念な」という言葉にしています。

ちょっと残念な味(我慢すれば食べられない事はない)
残念な味(2、3口は食べたけど、普通に不味い)
かなり残念な味(一口だけでギブアップ、当然食べられない)
驚異的に残念な味(ここまで来ると、逆にどうしたらこんなに不味く作れるのか学術的な興味を持ってしまい、食べた自分に欠陥があるのではと思う味)

不味いというのは実は美味いの延長線上ではなく、別の次元だと思うのですが、いかがでしょうか?

2014年9月2日火曜日

料理をほめる言葉

9月に入りましたね。今年ももうあと4ヶ月! 早さに焦ります。

普段テレビや雑誌等で、料理屋さん等の料理をレポーターさんやライターさんが言ったり、書いたりしている表現を見ていて、いつも思う事があります。
それは、「本当に料理のことをほめているのか?」ということです。
不味いと言ってけなすこともないのですが、ついつい穿った見方をしてしまいます。


例えば、「食材の味をぎりぎりまで活かした~」
これは「味が薄すぎる」「もっと味をつけろ」と捉えてしまい、
「薄味の~」「上品な味わい」ならば、よく「ひと味足りない」「何か忘れている」という意味なのか。否定的に「味がぼけている」なのかと思ってしまいます。

「個性的な味~」
創作料理店に多く、独りよがりな味つけの意味として捉えます。
他にも「独創的な~」や「他に比較出来ない味~」も同様の意味ですね。

「インパクトな味~」
もう。くどい味に決まってます。「強烈な味~」も同じですね。

こんな事を考えている場合ではない、打ち合わせに出かけないと。
写真はお盆休みに食べたチャーシューメンでしたが、これは見たまんま。
「個性的でインパクトな味」でした。
これを食べた後に判ったのは「見かけ程はくどい味ではない~」は「見かけ同様くどい味」なのだ、ということでした。
この用例集、集めようかなぁ。