
「ふりかけ」は調味料なのか総菜なのか微妙な問題ですが、最近は「食べる調味料(調味料+総菜)」といったジャンルが確立していますね。
「ふりかけ」は大好きなのですが、そういえばふりかけとは何だろう? と、あらためて調べてみてビックリ!
「全国ふりかけ協会」という組織があるのですね。日本のふりかけ市場規模は約600億円だったそうです。ただ、このデータは10年前の話で現在は総合的な統計があるか不明です。
「全国ふりかけ協会」に参加しているメーカーは15社で、丸美屋、永谷園、三島食品などが加盟しています。
同協会の公式見解では、「ふりかけ」の元祖は大正初期に熊本の薬剤師の吉丸末吉という人物が、日本人にカルシウムが不足しているのを補うために、魚の骨を粉末にして「御飯の友」という名称で売り出したのが最初とされています。
しかし、「御飯の友」が出た時代には「ふりかけ」という言葉は無かったようで、「ふりかける」という動詞が「ふりかけ」という固有名詞に転化したのは1959年(昭和34年)と、そんなに昔ではないよいうですね。
ハルコが個人的に「ふりかけ」を認識したのは「丸美屋」の「のりたま」と「すきやき」ですが、のりたまは1960年すきやきは1963年で、子どもの心をキャッチしたのでした。
毎日ごはんに「今日は“のりたま”、明日は“すきやき”、明後日は“のりたますきやき”」などといって頻繁に食卓にありました。今でもスーパやコンビニで見ると、ついつい懐かしさもあり買ってしまいます。
イタリア在住の友人夫婦に「イタリアにふりかけはあるの?」と尋ねてみると、カラスミを粉末状態にしてパスタに絡めるものはあるが、オリーブオイルで和えるので「ふりかけ」とは少し違うのでは、とのことでした。
近隣を調べて見ると、韓国には海苔等をベースにした日本のふりかけと類似した食品があります。これも、最近の流れのようです。
では中国はというと、中国人的には「ふりかけ」は貧しい食べ物で、総菜の無い食卓で食べられる「拌飯素」と言っているようでうすね。

その中で手持ちの本を捜してみました。『これは便利調味料』(松本忠子/文化出版局)、『粉だしで極上シンプルだし宣言』(山本麗子/講談社)の2冊が目に入りました。お二人とも著名な料理研究家で、年齢も近いですね。
松本忠子先生は旨みを液体化して料理に使い、山本麗子さんは魚介を粉砕してそのまま、あるいは塩と混ぜての使用法を紹介しています。
まさに大正初期に吉丸末吉が考えた、旨みの出る魚介を粉砕して作った「御飯の友」の復活です。
これから、数年して「食べるラー油」などの「食べる調味料」への岐路になったと思いますが、付帯する仮説「エスニックブーム」の影響はまた明日に。
●百貨店の中のミシュラン
2012年最新の『ミシュランガイド(東京、横浜、湘南編)』で、ひとつ星になったフランス料理店に「レ ロジェ エギュスキロール(Les rosiers Eguzkilore)」があります。バスク郷土料理からインスピレーションを得た「チョリソを纏った本日の魚と小イカとココ豆のクレーム」などをいただきました。
凄いのは、これが銀座三越店の中にあるということですね。
百貨店で初めての星付レストランですが、帝国ホテルやオークラで食事している雰囲気で、百貨店のホスピタリティ溢れたホールのサービス。銀座で買い物の後に、ゆっくりと落ち着いた場所で良いですよ。
今は無理ですが、暖かくなったらテラスでも食事が出来ます。
銀座三越東側12F
TEL:03-3561-7020







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