今年も半年で折り返し地点ですね。
最近の食を考えていると、「新」と「熟」の対比が気になるのです。
数年前から、
「麹ブーム」や「熟成肉」などの影響で
ある程度時間をかけて食べるという方法が注目されてきました。
それまでは、新鮮な食材が一番良いのだという風潮が支配していました。
「新」の文字を拾うと無数にあります。
新米、新酒は代表格ですが、野菜の新を付けるなら、新ジャガ、新タマネギ、新ショウガ‥‥と切りがありませんね。
「新」の反義語・反対語は「旧」で、感覚的には新米、新酒に対して古米、古酒とあるように、「古」の方がなんだかしっくりきます。
「古」に対する反義語・反対語は「今」なのですが、今のつく食べ物って思い出しませんね。
では、「熟」の反義語・反対語はというと「未熟」なのです。
未熟な食べ物は成長過程途中ですが、成熟するとは限りません。
新しく、新鮮な物でも時間が経つと劣化し、古くなるのですが、全てはそうとも限りません。
ワインを飲む時に「このワインは新鮮だ」とは言いませんね。「このワインはまだ若い」
そこに「若い」という言葉が登場しますが、「若い」の対義語は「若くない」と面白くもありません。
なぜ、こんなことを考えているかと言うと、
「今」の時代は「新鮮」な「熟成」した味を求めているような気がするのです。
新鮮でみずみずしい、は言い換えると味が薄いのですが、新鮮だけど旨味が凝縮している。
どちらが好きかは判断に迷う所です。
魚に関しても、すぐ刺身にしても味がのってきませんね。ある程度寝かして熟成させる必要があります。
これも、逆にいうと新鮮な状態をどう変化させるかという知恵ですね。
科学的な調理技術が進化し、以前の冷凍法など比較出来ないくらいの変化で、単に保存するだけではなく、保存中に新鮮なまま、熟成も可能だという未知の世界に私たちはいるのです。
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