食事と時間の関係は「何を満たす」のか、ではないかと思います。
ハルコにとって外食での最短は、駅そばです。かつてどの位でそばが出てくるか、色々な立ち食いそば屋さんで時間を計ったことがあります。
込み具合で違いますが、最短45秒でした。食べるハルコはお馴染み“コロッケそば”ですが、大体1分半から2分。券売機でチケットを買って、オーダーして、食べて出るまで約3分(大変短いですね)。
今度は逆に最長は何だろう、と考えました(うむ)。
広尾に「ひらまつ」が開店した頃(1989年)でしょうか。年に数回「ひらまつ」でガラディナーがあり、男性はブラックタイ着用の、当時としては正餐という感覚でした。
夕方の18時受付で19時からディナーが始まり、最後のデザートが23時くらいで、その後メインバーへ場所を移動して、食後酒とシガータイム(その頃ハルコは喫煙してました、今は吸いません)で、店を出たのが3時過ぎ。つまり、1回のディナーで約8時間費やしたのです。
さすがに笑えますが、終わる頃にはもうお腹が空いてきました。何でも某グルメエッセストMさんは、その後にタキシードのままで24時間営業の立ち食いそば屋に入り、奥さんが外で呆れて泣いていたとか(笑)。彼は1日のうちに最短と最長の食事を体験した希有な人になりました。
次は連続での食事の最長時間の話です。
フランス料理を制覇(?)しようとしていた若き日のハルコ。その当時のノートを見ると、1992年の大晦日にパリでレヴェィヨンして、翌日(元旦)にパリリヨン駅からアヴァイニヨン行きに乗り、途中で乗り換えてアバロン駅まで行き、そこからタクシー(駅に1台のみ)に乗り、ヴェズレイの「マルク・ムノー・レスペランス(Marc Meneau)」に食事しに行きました(三つ星でしたが、現在はありません)。ちなみにヴェズレイの丘から十字軍が最初に集結してエルサレムを目指した場所で有名です。
この店はオーベルジュも兼ねているので、荷物を部屋に置き、ダイニング見学に、夕方17時なのにまだ、昼の客がコーヒーを飲んでいるじゃありませんか!
そして、ディナータイムにダイニングに行くと、さきほどのコーヒーを飲んでいた客が、食事をしているじゃ有りませんか。あぁ、2度ビックリです。
深夜まで食事を楽しみ、翌朝同じテーブルで朝食を取り、本体なら、昼はソーリューの「ベルナール・ロワゾー(Bernad Loiseau)」(ロワゾーさんは2003年に自殺)で昼夜食べるのを変更して、昼を「マルク・ムノー」で食べることにしました。
前日からトータルすると同じ場所で約9時間ご飯を食べていたことになります。
結論・ご飯を食べるには、ご飯を食べないといけない?
●ハルコアーカイブ
上の写真は「ひらまつ」のガラディナーメニュー。所々に落書きがしてあります。本2冊はマルク・ムノーとベルナール・ロワゾーの著作本にサインをいただいきました(ハルコ、結構ミーハー)。