2013年1月31日木曜日

賛肉派VS反肉派

以前からだと思いますが、「肉」ほどそれに対する立場の違いの大きな食材はありませんね。
健康のためには、野菜や魚介類は良くて肉食はダメだという人から、長生きをするなら歳をとっても肉食をするべきだ、いや反対だと、それぞれの立場からの本もたくさん出ております。
まぁ、そんな「肉食」への過度の反応はなんだろうと考えていました。


肉食に関して長年疑問に思って、スッキリしないことがあります。
それは、肉食に対する考え方の違いです。
神の使いだからとか、けがれているからとか、食ったり食わなかったりと、もういや、わかんなーい、と夜も眠れません。
色々と事情はあるでしょうが、最初に「ダメ」と言った人の好き嫌いじゃないのかと、ハルコは勝手に思っています。
日本でも、江戸時代が一番、肉食に対する禁忌があったようなイメージがありますが、正確には天武天皇による「畜生の殺生禁断令」が天武3年(674年)に発せられ、驚くなかれ、明治5年1月24日に明治天皇が「自ら膳宰に命じて」牛肉を試食するまで、1200年間も、肉食をしてはいけなかったのです。知ってました?

「肉食はダメ」という仏教的思想の考え方から、やがて日本民族の多くに「けがれ」という意識が広がり、肉食を否定する国になってしまいました。
と、言っても本音と建前の民族性でけっこう肉食をしていた人々もいたようです。
例えば、あの水戸黄門も肉食をしていたとの記録があり、徳川御三家の紀伊藩藩邸跡から、大量の獣肉の骨が発掘されています。発見されたのはごみ捨て場から鹿、牛、馬、野兎などの骨です。
どんな理由で食べていたかと言うと、表向きは薬の一つとして食べていたのですね。
それらを買い付けていたのは、「獣店(けだものだな)」「ももんじ屋」と言われる種類の店です。ちなみに「ももんじ」とは、バケモノと言うような意味があります。
最も古くから食べられていたのは「猪肉」です。古代では肉の総呼は「しし」と言っていたのですが、区別が付きにくいので「いのしし」とか「かのしし(鹿肉)」と称したのです。猪肉は別名で「山鯨」とも言います。鯨は魚の種類と思われていて、猪肉の味が鯨に似ていて、「やまくじら」と隠語で表されています。また、「牡丹」と植物の名前で呼ばれているのはご存じだと思います。馬肉は「桜」、鶏は「柏」、鹿肉は「紅葉」などで現在も名前として残っていますね。

日本が正式に肉食を解放して、141年ですが、「肉を喰う」という文化は本当に成熟しているのでしょうか……。

2013年1月30日水曜日

フランス料理の源流を訪ねて

「復刊ドットコム」というものがあり、絶版や廃刊になった図書をネットで投票方式で賛同者が復刊を推進する仕組みらしいのです。
復刊ドットコム http://www.fukkan.com/


その中で『フランス料理の源流を訪ねて・各地方の食材と料理という1冊がありました。
うん?この本は確か持っているはず。
大判のカラー写真が満載のきれいな本で、著者はベルギー生まれの写真家ロベール・フレソン、日本版監修は酒井一之さんです。
ノルマンディ、ブルターニュから始まり、ペリゴールで終わる食材と料理の旅は、現在ではこんな風景はもとより、料理写真の再現も不可能だと思われる労作なのです。
それは、監修の酒井さんが冒頭で
『フランスの家庭料理・地方料理について述べた本はそう多くはない。
まして、フランス人が毎日家庭で食べている料理を、
台所まで踏み込んで書き上げた本は、もつと少ないだろう。
大河も山奥の湧水が始まりであるように、
フランス料理の源流はまさに、地方料理・家庭料理にある。
それは、プロ中のプロが作った料理ではなく、
プロのためにアマチュアが作る料理である。』

と述べている通りなのです。
日本人のフランス料理シェフの中で酒井さんほど、フランスの家庭料理に精通している方をハルコは知りません。


ページをめくっていくと、まさにこの本は“フランス料理の食文化遺産”なのです。
ノルマンディのカルヴァドスを使った「若鶏の煮込み・ドージュ渓谷風」、ブルターニュの「オマールのポ・ト・フ・ブルターニュ風」、アンジュー・トゥールの「アルティショーのファルシ」、イル・ド・フランスの「うさぎのフリカッセ」、ソロニューの「蜂蜜パン」、アルザスの「蛙の足のリスーリングソース」、ブルゴーニュの「エスカルゴ」、リヨンの「オニオン・スープ」、プロバンスの「牛肉の赤ワイン煮込み」……。
あぁ、キリがありませんね。
こんな料理が100例入り、写真も375点入りです。

しかし、この本を実際に復刻するのは非常に難しいと思います。
まず、日本版の出版社は倒産して既にない。また、大元の海外著作者関係の権利を手繰らなくてはならない。
そして、大判の写真入りで精緻に作られており、現在同様の書籍に仕立てるには相当お金がかかるということです。その当時7,725円ですが、現在では1冊諸関係がクリアになっていたとして、初版300部で、1万5千~2万で採算が取れるか?
ネットで見たら、料理書で有名な神保町で、常に入荷待ちの状態で4万円の値付けとか。

ハルコ所有の本は監修の酒井さんからサイン入りでいただいたものです。
何とかなれば、お手伝いしたいものですが。

2013年1月29日火曜日

牡蠣喰えば、金がなくなり……。

突然ですが、わが家のオクサマは大の牡蠣好きです。
特に牡蠣フライがことのほかお好きで、週の内に数回は召し上がっているはずです。
この所は牡蠣フライが多いのですが、生牡蠣もまた、大好きなのでございます。
ハルコはと言うと、まぁ牡蠣フライはご相伴で1個も食べればという位で、あまり加熱した牡蠣は好みではないのです。
所がですね、生牡蠣だけはなぜか別なのです。


最近は行く機会が無いのですが、牡蠣と言えば冬のパリの愉しみのひとつでした。
まず、パリに到着してホテルにチェックインし、荷物も解かずに街に繰り出します。
大抵は左岸に宿を取っているので、サンジェルマン・デ・プレ界隈で外にエカイエが牡蠣むきをしている店を捜して入ります。

まず、食べたいのは冬にしかない「フュード・メール」ですね。
氷を敷き詰めた脚付の円盆に、好みで牡蠣を中心にした貝類の盛り合わせをオーダーします。
カルトには牡蠣の等級と値段が表記してありますが、これが高級店だと目が飛び出すくらい高価なのですよ。
平たいブロン種と、日本でもよく食べられている窪んでいる牡蠣の2種類に大別されます(フランスで牡蠣が絶滅に瀕した時に、日本から牡蠣の種を送ったことがあります)。

牡蠣には厳密な等級があります。
ブロンを例に取ると、牡蠣の値段は重さで決まるのです。
NO.5(30g)、NO.4(40g)、 NO.3(50g)、 NO.2(60g)、NO.1(70g)と続くのですが、さらに上があるのです。
今度は数字の0(ゼロ)が付くのですが、0(80g)、00(100g)、そして最上級はゼロが3つの000(120g)です。

その当時の絵日記を比べながら見てますが、相当牡蠣を食べていますね。さすがに000は回数は少ないですが、12個1ダースでその当時の日本円で約4万円くらい!
牡蠣ばかりではなく、フュード・メールにしているのでひと盆約6万円以上、シャンパンをクリスタルにしてもう1本白ワインで、締めて30万を越す値段に!
今考えると、値段もさることながら、たかが牡蠣を食べるだけで、こんなに情熱を持っていた自分が凄いと思いました。

そして、牡蠣喰えば、金が無くなり、ノートルダム

2013年1月28日月曜日

空腹と記憶力


朝目覚めて、お腹が空いている状態は健康のバロメーターですね。しかし前日飲み過ぎ食べ過ぎで、月曜なのに朝からぐたっとしているハルコはダメです。

先週の新聞記事で目についたのが、「おなかがすくと記憶力アップ」というものでしたが、うむ、これって昔から言ってない?と思った次第です。
何でも、これはショウジョウバエで観察したとかで、空腹で血糖値が下がりインスリンの出る量が減ると、記憶に必要なタンパク質が活性化するそうです。
これでいくと、人間でも同様の作用があるらしいのです。

脳の神経細胞には、CRTCという記憶に必要な遺伝子を動かせるタンパク質があり、インスリンが少ないと沢山つくられるため、空腹時にインスリンが下がると、このCRTCがよく働き、記憶力がアップする仕組みだそうです。
最初に述べたように、昔から言っていた「勉強は朝飯前に」が、科学的に実証出来るということですね。

まぁ、記憶することもそうですが、仕事も空腹時の方が進む実感はありますね。
子供のころも、給食や昼食の後の5時限は眠くなり、確かに勉強に意識が集中しませんでしたね。
ただ、これは適度な空腹が良いのであり、強烈な飢餓感がある時は、当然意識が「腹減った!」になってしまい、効果はないようです。

この所早朝の時間帯を活用して、社会人でも勉強をする人が多くなりしたが、やはり朝飯前にすると効率が良いでしょうね。
えっ、ハルコも早朝型じゃないかって?
そうなんですが、早起きして録画撮りしている韓国時代劇ドラマを、毎朝1~2本分早送りで観ているのです。朝飯前なので詳しくなりましたが、何の役にも立ちませんね(ハルコはこれを朝韓と呼んでます)。
この歳になると、いくら空腹で覚えても直ぐに忘れてしまいますね。
せめて、朝飯前にその日の仕事のダンドリくらいやらねばと、思うハルコでした(さて、どのくらい続くことやら)。

2013年1月25日金曜日

辛い物狂想曲

辛い料理はいまだに人気ですね。ハルコも昔は大丈夫だったのですが、最近は弱くなってきました。
これは、以前、四川料理の辛さについて考察した再録です。


結論から言うと、四川料理が辛いのは地域性によるものなのです。
四川は中国の内陸にあり、盆地で夏は非常に蒸し暑くなります。そうすると、さっぱりした味つけではなく、元気が出て食欲が湧く辛い味つけになっていくのです。
さて、その辛さの役割はには2種類あり、「痛」「熱」が複合化されたものなのです。
「痛」には大きく分けて、鼻にくる“ツーン”とした山葵や芥子の辛さと、舌先に“ピリッ”とくる胡椒や唐辛子や山椒の辛さがあります。
四川料理は後者の舌先にくる「痛」なのです。

以前、取材で陳健民さんの弟子の橋本暁一料理長にお話を伺った時に、ハルコが「料理する時に辛さの味見をするのですか?」と尋ねたら、「いちいち味見していたら、舌が麻痺して料理が出来ないね。ハハハ」
う~む、辛さは客を実験台にしていたのか!

蒸し暑い四川地方なので、辛いものを摂取すると代謝が良くなります。
“カプサイシン”は血行を良くして食欲を増進させ、発汗を促します。発汗による気化熱で体温が下がりますね。
また、辛みの中には殺菌作用があるので食中毒を防ぐ効果もあり、蒸し暑い地域では本能的に辛い料理が求められているのですね。

さらに、人間の脳内には痛みを抑える脳内物質が存在しています。ドーパミン、セロトニン、メラトニンですが、四川料理の中には唐辛子の辛い「熱」や山椒のしびれる「痛」には脳内の快感物質同様に「熱さ」や「しびれ」が段々と快感に感じられ、「美味しい」と錯覚して脳を騙す効果があるのではないでしょうか。

厠にて 昨夜食べたる 四川かな
ハルコ心の俳句(これが本当の“しも”の句。……失礼!)

2013年1月24日木曜日

日曜のドラマ「Dinner」

今日の午前中は新宿伊勢丹キッチンステージ「AOYAMA HATAKE」神保佳永シェフのセミナーで、盛況でした。


セミナーが終了して、神保シェフと話していたら、毎週日曜21時からフジテレビ系列のドラマ「Dinner」の料理監修を第3話からしているそうです。
「えっ、あれって落合さんがしてましたよね」と言うと、
まぁ、落合さんは……。

ハルコも第1回から欠かさず観ており、大変楽しみにしています。
ドラマ収録では、料理をしている神保シェフの手も出てくるそうです。
一流イタリアンリストランテを舞台に、オーナーが病で倒れ、その後に性格に問題のあるシェフとして登場するのが江口洋介
ドラマで美味しそうな料理の数々を監修するのは大変だと思いますが、期待大ですね。
ハルコ、一度客の中に紛れて出たいなぁ。

今日はバタバタしていて、これから撮影なのでブログは短かめでした。

ドラマ「Dinner」公式HP
「AOYAMA HATAKE」HP

2013年1月23日水曜日

家事はやせる?


朝に時間の余裕のある時は、NHKの「あさイチ」TBSの「はなまる」は観るようにしております。
まぁ何と言うか、お手伝いには大変役立つ情報がありますね。
炊事、洗濯、掃除、料理とハルコの仕事に役立つネタを仕込むのです。

今朝は「はなまる」を観ていたら、堤信子さん「ニート」の紹介をしていました。
「うん?はなまるで『ニート』?」と思ったんですが、意味が違うんですね。
定職の無い方々ではなく、NEAT(Nonexercise Activity Thermongenesis)の頭文字を取って“ニート”と名付けられているのですが、簡単に言うと運動時以外の体のエネルギー代謝のことなのです。

えっ、分かりにくいって? そうですよね。
まず、人が活動するための1日の総消費エネルギーの内に、基礎代謝量というのがあります(ハルコは女子栄養大学の仕事をしていたので以外と詳しいのです。エヘン)。
何もしなくても息を吸っているだけで、全体の60%のエネルギーを消費しているんです。大体1500kcalの内の筋肉が約半分の800kcal、肝臓で350kcalの順なのですが、脳も200kcal消費しているのです。
半分冗談ですが、ちょっとお太りになっている方には「頭を使うとやせるよ」と言ってますが、頭脳労働は相当エネルギー消費が高いのです。

あぁ、話が横にそれましたね。
では、運動ではどのくらい消費しているかというと、個体差はありますが大体10%くらいなのです。
後は、食べる時に消費するのエネルギーも大体10%くらいですが、確かに食事をするというのはそれだけでエネルギーを使うので、「ご飯を食べているとお腹が空いてくる」という人もいますね。
では残りは何かというと、運動以外の日常生活に25~30%使われているのです。
このことは、昨日今日の話ではなく、以前から指摘されていたことです。
ゴルフで1ラウンド回るのと、家で雑巾掛けを30分するのは、エネルギー消費量は同じなのだそうです。

結論から言うと、やせるためには家事をしなさい、ということなのです。
家事というのは「永遠の面倒」という格言(?)があるように、「テヌキ、テキトー、テニアマル」で楽をしがちになりますが、やせるためにはコマメに動いて家事に励むことですね。

「ハルコ~、お茶入れて~」
だから、オクサマはご自分でお動きになった方がよござんすよ。