2013年10月31日木曜日

またまた、食の不審。新鮮って!?

今日で10月も最後ですね。何だか今年は、夏から冬に向っているような感じです。

今月はまたまた、食への不審・偽装疑惑が連続して噴出していますね。
あの帝国ホテルも以前に、パックのジュースをフレッシュと表示していたとか。
これって切りが無いですね。
今日書くブログは真逆の内容です。
フレッシュ、新鮮はそんなにエラいのか!と言うことです。


「採れたて」「捕れたて」「新鮮なまま食卓へ」的な文言はよく目にしますが、何を基準に新鮮と考えるのかは曖昧です。
例えば、もう季節は過ぎましたが枝豆の一番美味しい食べ方は、枝豆畑の側で湯を沸かして、引き抜いた枝豆をすぐにその場で茹でる。
これが最高だと言いますが、そんな食べ方はした事がありません。
せいぜい、新潟に滞在している時に、その日の朝に収穫された枝豆を昼に茹でて食べるくらいです。
普通は収穫されてから1〜2日が新鮮かなぁという判断で、最近は枝付きのままで枝豆の鮮度を保とうとしているものもありますね。
しかし冷凍枝豆は1年中出回っており、それは収穫して直ぐに冷蔵処理をしていれば新鮮と言えないこともない。
鮮魚にしても直ぐに冷蔵処理すれば、新鮮さをある程度保てるとも思うのですが。

フレッシュと言って法外な価格を取るのは大問題ですが、新鮮神話をもう一度考え直した方が良いのではないか、とハルコは思うのです。
なんたって、乾物好きですからね。

2013年10月30日水曜日

救荒二物孝


このところ、岩手関連の食に関して色々と考えているのですが、その中の一つのテーマに“雑穀”があります。
雑穀というのは、米や大麦に対して「雑多な穀物」という意味らしいのです。
昔から冷害の多い地域なので、米や大麦が収穫出来ない替わりに、粟や稗などを食べていました。雑穀は、あまり豊かではない地域での貴重な食べ物だったのです。

同じ岩手県の水沢市の生まれに高野長英なる人物がおりますが、日本史の教科書で一度はお目にかかっていると思います。
えっ、そんな人知らないって? 困ったもんですね。
高野長英という人は医者で蘭学者であり、最期は世にいう「蛮社(ばんと)の獄」で死に至るのですが、今日10月30日が命日なのです。
長英が生きた時代に「天保の大飢饉」があり、天保4年(1833年)から7年続きました。特に関東・東北の惨状は目を覆うばかりでした。
長英は、この天保の凶作に際して庶民の窮乏を救うため、天保7(1836)年、医者ながら『勸農備荒 二物考』という本を著し、早生ソバと馬鈴薯(ジャガイモ)のふたつの栽培をすすめたのでした。
これが「救荒二物孝」なのですが、日本人はコメに慣れ親しんでいたせいかジャガイモはさほど普及せず、ジャガイモが注目されだしたのは明治半ば以降なのです。
長英さんは早過ぎたのですね。


今から13年前、編集者の友人と雑談していて、男性が好きな料理のランキングの第1位は「肉じゃが」だという話題になりました。
その時彼(北海道生まれ)は「オレ子どもの頃、一度も肉じゃが食べた事がない!」という話が出て、二人で相談しながら1冊の本が出来たのです。
『肉じゃがは謎がイッパイなのだ!』(小学館文庫)というタイトルで、肉じゃがはいつ、どこから出て来たのか?と、いうミステリーを読み解く手法で書かれた本です。
もう絶版になっていますが、1章ごとに二人で検証しながら作っていたのです。
肉じゃがはイギリスの海軍料理から、東郷平八郎が日本へ持ち帰り、戦後にNHKの『きょうの料理』の中で短い料理名になり、さらにフリードリッヒ大王が救荒作物として奨励した……。
どこかで、見つけたら読んでください。
著者の三木章こと川本敏郎も10月に天国へ召されて、何回目の秋を迎えたでしょうか。

2013年10月29日火曜日

食の不審(後)……冷蔵流通


宅配業者が、クール宅急便の一部の営業所でルールを守っていない、というニュースも多くの問題がありますね。
ちょうど今月のハルコのブログ(10月18日「冷凍食品の日」)にも書きました。

10月18日は、日本冷凍食品協会が1986年に制定した「冷凍食品の日」なのです。
大体記念日は語呂合わせが多いですが、「冷凍食品の日」も10月は冷凍の「10=とう」から採択していますが、18は日には実は意味があるのです。
18という数字は冷凍食品の最適温度の「18℃」が由来なのですが、知ってました?

冷凍食品の温度(品温)は、生産・貯蔵・輸送・配送・販売の各段階を通じ、一貫して常に−18℃以下に保つように管理するのがルールなのだそうです。
ちなみに冷蔵(チルド)という言葉も聞きますが、これは「氷温(0〜からマイナス5℃)に近い温度で流通・保存する」という意味です。
このマイナス18℃は調理用冷凍食品の温度で、アイスクリーム類はマイナス25℃、冷凍マグロでマイナス50℃になるのです。
というように、厳密なルールがあるのですが、一々冷蔵庫の扉の開閉をするのが面倒だったのでしょうか。しかし、常温の荷物と冷蔵、冷凍を同じ状態で1日も放置しているのは、ルール以前の意識の問題ですね。

以前、暑い時期にクール宅急便が自宅に来た時のことですが、着いた時点で中の冷蔵品が解凍されており、段ボールが水でびしゃびしゃしていたことがありました。
それは、やはり常温で放置されていたのでしょうか?

冷蔵・冷凍を前提とした食品が沢山ありますが、これは流通網が整備されているのを前提としています。
遠隔地にある食材が、冷蔵・冷凍技術の進歩で便利になり、食卓が豊かになった恩恵は多々ありますが、その便利さに頼る社会が災害によって破綻をきたす、という事を今更ながらですが、肝に命じておくべきですね。

2013年10月28日月曜日

食の不審(前)……偽装問題

先週の金曜日は本当にハードな1日でした。
午前中から洗足でタカコナカムラさんの打合せ、銀座に移動してKANSIの坂田さんと打ち合わせをして、岩本町で貝印キッチンステージの会議4時間半の後、閉店後の伊勢丹で年末年始に実施する小山シェフのレシピ撮影。
終了して伊勢丹を出たのが22時半で、自宅に帰りビールだけ飲んで就寝。
そんなこんなでしたが、また食の不審に繋がる問題がホテルのレストランから発生していますね。
これは、他山の石ではない問題なのです。


今回は、大手のホテルチェーンと関西を代表する名門ホテルが、図らずも表に出て来ましたが、これは氷山の一角のような気がします。
以前には老舗の菓子店、老舗の料亭が、食品偽装や賞味期限や食材の再度の使用問題で大騒ぎになりましたが、しばらく鳴りを潜めていたのが露見しましたね。
まさに、のど元過ぎれば熱さを忘れるということでしょうか。
この問題に関しては、ニュースで沢山報道されているので今更説明はしません。経営陣は現場の責任にしていますが、そんなことは複合的な責任問題だと思うのです。
食品表示で、冷凍なのに新鮮魚と表示してますが、最初から新鮮な冷凍魚(?)とでもしておけば良かったのに。

ハルコも関わっているキッチンステージでも、最初の企画段階から食材は重要な案件になります。
まず、食材の特定地域やブランド表示。実際にメニュー展開をする3~4ヶ月前にシェフ達と相談するのですが、その段階で3ヶ月先の食材がまだ入手出来ていなかったり、まずその実施する週に入手出来るかどうかが問題になります。
また、本当は「○○豚(ブランド豚)」を使用したいけれど、食材のコストが高くて代替にする時は、単に「豚」と表示するだけになりますが、当然のことですね。

はっきり言って、キッチンステージの原価率は普通のレストランよりも高いのです。
高い食材を使用すると言っても、そんなに売価に反映させるわけではなく、シェフがこれを使いたいというものを優先して料理をお出ししています。
でも、それでは成り立たないので、何とか工夫をしてロスのでないメニュー作りをしていますが、週によって随分バラツキが出てしまいます。

確かに、売れの残りの廃棄は“もったいない”とは思いますが、キッチンステージだけではなく、三越伊勢丹全体の信頼問題にもなるので、これは、最大限の注意を払うのは当然のことです。
和食が12月に世界遺産に登録されるのに、ホテルのレストランが偽装(誤表示と言っていますが)で問題になるのは、ホテルの責任者の方々は日本全体の食への信頼の問題だとは思わないでしょうか?

“おもてなし”が台無しです!

2013年10月25日金曜日

豊村薫「薬膳本」発売です!

昨日・今日はほとんど事務所に居られず、天気の悪い中外で仕事しております。


さぁ、いよいよ本日豊村薫著『2皿で、かんたん薬膳』発売です。
昨年はじめてお会いした時に、薫先生のレシピ本を作りたいと思って、密かに企画書を作り、出版社へ持ち込んでいました。
その間薫先生には一切知らせずに、企画が正式に通ってから電話したのです。
まぁ、普通こんな進め方はしませんね。

薫先生は岩手県の一関市出身で、ハルコとも同県人なのです。
今回も、ハルコが岩手県の産業創造アドバイザーに就任したので、岩手の食材や工芸品を使って料理していただきました。

現在の健康やダイエット本のルーツを辿ると、行き着く先は薬膳にぶつかるのです。
しかし薬膳という名前では、なかなか本として売れにくいのですが、今回の本は写真も美しくスタイリッシュに仕上がったと思います。
皆様よろしくお願いいたします。

からだがたべたいものを たべる
『2皿で、かんたん薬膳』豊村薫 著
B5変型 96ページ 定価:1300円+税
世界文化社より刊行

2013年10月23日水曜日

順列組合せ


外食をする時、と、言うより店を選ぶ時の話ですが、
その店を選ぶ基準を単純に、
A(旨い) B(安い) (不味い) D(高い)と仮定すると、
A+B=旨くて安い
A+D=旨くて高い
B+C=安くて不味い
C+D=不味くて高い
と、普通はなりますね(安くて高い、安くて不味いは微妙ですが)。

これに、
(サービスが良い) F(サービスが悪い)とすると、
A+B+E=旨くて安くてサービスが良い
こんな店なら毎日でも行きたくなりますね。

その真逆で、
C+D+F=不味くて高くてサービスが悪い
こんな店は早晩潰れてしまうでしょう。
過去に随分この手の店にも行きましたが、バブル期に多く出現していました。
その当時を思い出しても異常としか言いようのない、信じられない店があったのです。

さて、これにさらに
(居心地が良い) (居心地が悪い)
これは、かなり難問です。
A+B+E+G=旨くて安くてサービスが良く居心地が良い
理想な店ですが、店自体は常連さんばかりのような気がしますね。

長い間に色々な店に通うのですが、A~Gの順列組合せによって長く通えるのか、単に1、2回の縁なのかと違いが出ます。
これに(自分にとって)と加えると、もっとはっきりします。しかし(誰にでも)という計算は難しいですね。
その辺がレストラン評価の問題だ、と以前から思っているのです。

(自分にとって)A+B+E+G=(教えたくない)

2013年10月22日火曜日

本日”カサマス”撮影

昨晩は臨時月イチ“はしぐち”でした。
この所台風が立て続けに来ており、橋口さん曰く「良い魚が入手できていません」
今週も来週も台風が連続して来るので、鮨やさんも大変ですね。


と言いつつ、実はこちらも台風のせいで食材の入手が遅れています。
今月の始めに、3日間岩手県の食材捜しをしてきたのですが、台風の影響で一部遅れが出ているのです。
伊勢丹キッチンステージで12月4日から3週間に渡り、「賛否両論」の笠原将弘さん「オステリアルッカ」の桝谷周一郎さんの二人のコラボでメニューを展開をしますが、本日はその撮影なのです。
雨は降らないようですが、あまり天気は良くないですね。
天気ならお二人を自然光で撮ろうと思っていたのですが、今日は屋内ですね。
さぁ、これから撮影に出かけます。
岩手の食材が、どんな料理になっているか楽しみです。