2013年12月10日火曜日

和食って、今更何?

昨日は終日撮影で、事務所へ一時帰還したのはわずか10分という慌しさでした。
このところ土日も仕事で、完全にくたびれモードなハルコです。


和食が世界無形文化遺産に登録され、にわかに話題となっていますが、ハルコは逆に和食って何だろう?と、考えました。
日本の食卓から基本となる一汁三菜が消えかかっている危機感から、それを本来の形に戻す・啓蒙する、と言う運動の成果ですが、日本の歴史の中で、和食という概念はそんなに昔から続いているわけではなかった、とハルコは考えているのです。

ずーっと昔からそんな食生活が存在していたというのは、共同幻想ではないかとハルコは考えました。
以前、米の事をブログでも書きましたが、米が主食であると言うのも半分は正しく、半分は違うと思うのです。それは、こう在りたいと思うという事で、そのことに最近何か違和感を感じてしまうのです。
また、だしもひとつの流行ですがこれもこの10年くらいの話で、昔からだし文化があったのかというのも同様です。

現在目の前にある事が昔から続いていたような錯覚は、もう一度歴史から再検討すべきではないでしょうか。
時間を作り、レシピの考古学を考えよう。

2013年12月9日月曜日

本日は終日撮影!


本日は終日撮影のため、ブログはお休みです。
撮影現場からのお届けでした。

近況はFBで発信しております。
ハルコのfacebook

2013年12月6日金曜日

お手伝いハルコ生誕15年物語


今から15年前、1998年年12月にお手伝いハルコは誕生しました。
その頃はオクサマが家庭画報の編集長になり、毎日毎日遅くまで仕事をするか、明け方帰って来て着替えてまた仕事に行く、というハードな日々だったのです。
あまりにもヨレヨレで“不憫に思い”、私(まだ、ハルコではない)は朝ご飯を作ったり、家事をする“主夫(ハウスハズバンド)になったのです。
それなら楽しく家事をしよう、と自分の名前の“晴彦”をカタカナの“ハルコ”に改めて、さらに冠に“お手伝い”を付け、三角巾と割烹着をトレードマークに遊んでいました。
そして妻の事を“オクサマ”と呼び、妻も私の事を“ハルコ”と呼ぶようになったのです。

あれから15年の月日が流れ、もはや私は>身も心も“ハルコ”になってしまいました。
話は15年前に戻ります。
年末年始をフランスで過ごすためにバタバタしていましたが、毎回旅行に行くときはグルメガイドのパロディーで「GOetMIYO」という絵日記を描いていたのです。
これが初めて「お手伝いハルコ」のキャラクタ-が誕生した最初の絵です。
変な絵ですね!

2013年12月5日木曜日

禁酒法の時代

昨夜は「油断大敵教会」の年に1度のミサ(?)に出席し、思い切り「脂」の恩恵を受けるため絶食して出向いたのですが、体重は高値安定でした。
本当に、“マジ”ダイエットしないと!

ハルコは20年程前に、『ワトソン』という雑誌の編集をしていたことがあります。
テーマはずばり“法律”です。
えっ、ハルコにそんな堅い雑誌が作れるのかって?
いや、内容は法律をベースに笑える雑誌、という方針だったのです。


まず誌名の『ワトソン』は、お馴染みシャーロック・ホームズの相棒のワトソン君です。マークは、ワトソンがあまりにくだらないことを言うので、ホームズが笑い過ぎてパイプを落とす、というものです。
おまけに、その頃は誌名に“JAPAN"を付けるのが流行っていたので、それに便乗して『ワトソンJAPAN』と名付けました。
さらにさらに、この『ワトソンJAPAN』は、実はイギリスにある雑師の日本版という仕掛けにしたのです。
UK版の編集長はオーモンド・サッカーという名前にしたのですが、これはワトソン君が通っていた歯科医の名前で、日本版刊行の辞をそれっぽくでっち上げ、それを英語に翻訳して冒頭に載せ、ハルコがオーモンド・サッカーの偽サインを書いて入れたのです。

そんな経緯の雑誌でしたが、その当時の『朝日ジャーナル』には「うさんくさい雑誌」と非難され、逆に『噂の真相』からは「素晴らしい雑誌だ」とお褒めの言葉をいただいたのです。
都合、大判で4冊、小型判で4冊。合計8冊を出して廃刊になりました、その最終号を朝日新聞の日曜の読書欄で、コラムニストの山崎浩一さん「この雑誌の廃刊は残念だ、もっと早く支援しておくべきだった」と書いてくださったのです。

えっ、タイトルの「禁酒法の時代」はどうしたって?
「ワトソン」の第2号でハルコが考えた企画が「悪法の研究」で、その当時ですが、リゾート法、国籍法・戸籍法、生類の哀れみの令、それにアメリカの「禁酒法」だったのです。
今日12月5日は、世紀の悪法と呼ばれていた「アメリカ禁酒法」が14年ぶりに廃止になった日です。
今、話題の「秘密保護法案」はハルコが「ワトソン」の編集をしていたら、どう解釈しているでしょうか。

2013年12月4日水曜日

危険な深夜のラーメン!

伊勢丹キッチンステージで、いよいよ本日から笠原将弘さんと桝谷周一郎さんによる岩手県のコラボ「自然と食への感謝」がスタートします。

今年の7月に、岩手県の産業創造アドバイザーという、いささかハルコの身に余る肩書きを頂戴してから、まず岩手と料理人さんのコラボを絶対に実現しようと、5ヶ月間、企画を考え、関係者を説得し、10月に笠原さん桝谷さんよ一緒に岩手を廻り……。
思えばあっと言う間でした。
ハルコとしては、これが今年力を入れた〆の仕事になります。

平行して他の仕事も進めているので、昨日は午後からは来年のキッチンステージで開催する、銀座カンセイの坂田幹靖さんの撮影をしておりました。
朝から蕎麦におにぎりを食べて、撮影後に料理の試食をし、さらにその後の打ち合わせにビールを飲んで、その後に4日に移転オープンしたオステリアルッカの桝谷周一郎さんのお店に、貝印関係者と出かけてディナー。
ルッカに着いた時には既にお腹が一杯の状態でしたが、料理が美味しくワインもガバガバ飲んでしまいました。

さらに満腹になってお店を後にしたのですが、ルッカの隣がラーメン屋さん。
やはりお酒を飲み過ぎた後には汁物が欲しくなり、いけないと思いつつ男性4名でラーメンを食べてしまいました。
キッチンステージの小山シェフが、何だか判らないトンコツ系のラーメンに、大量のパルメザンチーズ(写真)を注文。
ハルコは比較的普通のラーメン(でも脂っこい)を食べながら、またビールを飲んだのでした。

案の定、今朝は若干二日酔い+体重が3キロ増加!
あぁ、なんということでししょうか。

おまけに、昨夜のラーメン屋さんは外で食べていたので、ルッカから出て来た桝谷さんと笠原さんに見つかり、指をさされて笑われる始末。
今晩は今晩で「油断大敵教会」のイベントがあり、また体重増加の恐れ。
この12月はハルコの体重と健康は一体どうなることやら。

2013年12月3日火曜日

肉を焼くのは難しい!

肉が好きです。
しかし肉を焼くのは難しい、と最近とみに思うのです。
このところ岩手へ短角牛の牧場を訪れたり、肉について考えたり賞味したりする機会が多いせいもありますが、まず肉の基本がよく判っていないと改めてわかりました。

奈良時代、675年に天武天皇が肉食を禁止してから1000年以上も日本では禁忌食でした。
明治天皇が明治5年(1872年)に禁忌を解くという公布をするまで、表向きは非肉食民族だったので、一般庶民の肉の食文化は低いレベルだったのは当然ですね。
昔は、肉はご馳走という感覚だったのが、現在では日常食へと広がってきました。
ハルコも数週間に一度は焼肉屋さんで肉を焼き、自宅でもよく肉料理をします。

ところが、です。やはり、肉に対しての知識が無いので、焼き過ぎて固くなり、オクサマに「本当にハルコは肉を焼くのがヘタ!」と言われる始末なのです。
一番の悪いところは、肉を頻繁に返す癖です。
過去にハルコの雑誌連載で肉は、北島亭、ヌキテパ、ひらまつ、Wakiya……と修行したのに、どうしてでしょうか。

それ以上に判らないのが肉の分別です。
最近は赤身肉の評価が高いようですが、赤身肉の“赤”が何故赤いかご存知でしようか?
えっ、血の色? 屠畜する際に血抜きはしているので、血の色ではないようなのです。
肉=筋肉の中にはミオシン分子アクチン分子があり、これらが働く時にも酸素を使いますが、血管の運ぶ酸素ではとても足りないのです。
そこで筋肉は、ミオグロビンという専用のたんぱく質に酸素を与えていて、酸素を取り込めば赤く、失えば紫色になるのです。スーパーの肉売場でも見かけますね。簡単に言うと肉の酸欠状態です。
また、必要なミオグロビンは筋肉の種類でも違い、よく使う筋肉はミオグロビンが多いので赤黒く、あまり使わない筋肉は淡い色なのです。

肉の色ひとつ取っても、こんなにたくさん勉強してやっとわかるのです。
難しいことは考えず、美味しく食べられれば良いと思っているハルコなのでした。

2013年12月2日月曜日

味覚よりも嗅覚か?

先週末のNHKBSの番組で、世界のドキュメンタリー・シリーズ「育てる・食べる・味わう」をご覧になった方もいるのではないでしょうか。
いや、非常に興味深い内容でした。
これはイギリスのBBCが今年制作したものでしたが、味覚がテーマで、研究の最前線を取材し、私たちはどのように「おいしさ」を感じているのかを解説。さらに、そのメカニズムを利用して「“おいしいけど不健康”な現代の食べ物を、“健康的でおいしく感じる”食べ物に変える」という試みを探るという内容でした。


そして今回の話の中心は「嗅覚」です。
先週、電車の中で不快な匂いに遭遇したことをブログに書きましたが、ハルコは以前から、食における「嗅覚」には並々ならぬ興味があるのです。
番組では、嗅覚障害があり「味がわからない」状態になった女性が登場しました。甘味や酸味などを感じることはできても、チョコレートアイスとバニラアイスの味の違いがわからなくなったという症例を出して、匂いの本質は何なのかを掘り下げていました。

嗅覚は、まず「揮発性物質(volatiles)」が鼻から入る気体中の物質を関知して、嗅覚器を刺激して生じます。これを「オルソネーザル(鼻腔香気)」と呼びます。
もう一つ、味わいの決め手になるのが「レトロネーザル(口腔香気)」です。
これは、食べ物を口に含んで咀嚼しているときに揮発する物質と、喉の奥から鼻に回って嗅覚を刺激するもの、この二つが味覚と嗅覚刺激が脳に到達して、総合的に「味わい」を形成するのだそうです。
例えば自分自身でも、料理屋さんで初めて飲んだ銘柄のワインのようでも、口に含んでその「鼻腔香気」と「口腔香気」を感じることによって、「あれ、これ前にどこかで飲んだ?」と、思い出す事がよくあります。
そうすると、そのときのレストランや何を食べていたかも一緒に思い出すのです。

番組の後半は、トマトの味を探求していた学者さんがトマトの味を分析した結果、甘味だけではおいしさを説明できないことを見いだし、やはり揮発性物質の「ゲラニアール」と「イソ吉草酸」が決め手であると突き止めたそうです。
番組ではこの二つの匂いを、ゲラニアールは花あるいは香水の匂い、イソ吉草酸は不快なニオイで汗のしみこんだ靴下のニオイ・更衣室のニオイだと分析し、これはそれぞれ単体では甘味もトマトの風味もない物質なのだそうです。
人間の脳って随分ダマされているんですね。こうなると、食品偽装なんかカワイイものです。

化学的な組み合せで、どんな味覚も「匂い」だけで作れてしまうのですね。
自然と科学でのせめぎ合いの世界ですが、やはり本物を知らないとダメだ、と思うハルコでした。
※写真はハルコ所有のソムリエ養成用の「匂い」のキットです。